現在、ドイツ・デュッセルドルフ在住の現役銀行員Asukaさんにインタビューしました!
高校生の頃からドイツ語と触れてきましたが、
ドイツでの勤務を通じて、「伝え方の大切さ」を感じました。
<留学のきっかけ>
高校生の時からドイツ語に触れ、自然と言語だけでなく、文化や歴史にも興味が湧き、知識を深めたいと思い、下記大学へ進学しました。
大学二年生の夏休みを利用し、ドイツ、レーゲンスブルクの語学学校へ1ヶ月間通い、初歩的な会話であれば、拙いながらも現地で言葉が通じたことに喜びを覚え、ますます生きたドイツ語を勉強したいと思い、大学の交換留学制度に応募しました。
<取得資格>
ドイツ語検定準一級
C1
< 資格取得期間>
ドイツ語検定準一級→高校3年間
C1→高校3年間➕大学4年間
<留学先学校>
Friedrich-Schiller-Universität Jena→大学三年時、交換留学1年間
< 今まで経験した職種>
①損害保険会社 3年
②日系銀行ドイツ支店 8年目
<仕事探した媒体>
日系就職代理店経由(Career Management GmbH)
<留学してよかったこと>
留学生のためのドイツ語学科に1年間通っていたため、様々な国の学生とも知り合うことができました。ディスカッション好きな彼らとの会話を通して、ドイツだけでなく世界を身近に感じたこと、また反対に自国である日本についてあまりにも無知であること、自分個人としての意見と表現力の乏しさに気づきました。
帰国してから新聞や色々なジャンルの本をよく読むようになり、それに対して、自分はどう思うか、意識的に考えるようになり、視野が広がったように思えます。
< 留学が就職に役立った>
留学を経験し、自分とは違ったバックグラウンド持つ人々に、どう分かりやすく伝えるかを考えるようになり、また反対に彼らの行動や言動を理解するために、相手のことを知りたいと、興味が湧いてくるようになりました。
それはドイツ語を使うときだけに限ったことでなく、例え相手が日本語を使うときもそうです。
卒業後の就職先、日本の損害保険会社では、病気、事故や災害に遭われた方に対する、事故受付から損害金のお支払いまでを担当していました。お客様は、事故などに遭われたご本人やそのご家族の方でしたし、またほとんどの場合が顔の見えない電話対応だったので、慎重、丁寧に手続きを進める必要がありました。
残念ながら、状況によっては保険金支払い対象外のケースもあり、そのような場合は特に、事務的に業務こなすのではなく、お客様目線での対応を心がけ、説明業務を行っていました。
ここではドイツ語を使うことはありませんでしたが、留学中に学んだように、単に話す、聞くだけでなく、相手にわかりやすく伝える、理解しようとする姿勢が役に立ちました。
次の就職先、日系銀行のドイツ支店では、主に現地に進出している日系企業向けに、預金、入出金、定期預金、融資、外国為替など様々な銀行サービスを提供しています。
お客様は日系企業ですが、銀行窓口を担当している経理担当者はドイツ人が担当してることが多く、対顧客では主にドイツ語を使っています。
前職に続き、金融業では目に見えない商品を扱うので、ここでも言語に関わらず丁寧な取引内容などの説明、また相手のニーズをしっかりと理解することが必要となってきます。
支店の中では、日本人4割、ドイツ人6割、またロンドンにあるバックオフィスチームとは英語を使うので、3ヶ国語を駆使しながら日々仕事をしています。
ここで行われる業務は、日本の本社や支店で決まっている手続きと全く同じではありません。大筋は本社のルールに沿いますが、ドイツの慣習、法律に準じ、またヨーロッパの規制対応、決済システム等の違いから、この支店独自で手続きを変更、新たに作り上げることも多く、その場合は担当部署と確認を重ねていきます。
支店内での資料や会議などは英語で行われますが、日本人、ドイツ人スタッフにとっては母国語でないので、意思疎通がうまくいかない場面などでも両言語ができるととても重宝されます。
<ドイツ就職のメリット>
ドイツでは労働者の権利が守られているので、例えば有給休暇は、平均約30日を取得できます。ちなみに私は昨年はカリブ海へ夏休みを2週間とり、年末年始に日本へ4週間滞在しました。週末を合わせると、6週間休める計算となります。
日本だと風邪などひいても、無理して出社したり、休んだ場合でも有給休暇から差し引かれることが多いようですが、ドイツでは有給とは別に傷病休暇(診断書があれば6週間まで)が保証されています。
日本でも色々と福利厚生の制度は整っていると思いますが、こちらではその制度を実際に利用できる環境下にあります。
更に給与額など契約交渉は個々人でできるので、成果を出し、しっかりとアピールすれば数字に反映されるので、やりがいもあります。
< 現地の生活>
わたしの住んでいるデュッセルドルフは、世界で最も暮らしやすい街6位に選ばれるほど、また日系企業が約600社進出しているので、人口の1パーセントを日本人が占めているので、日本食などにも困らず、長期的に生活するにはとても便利なところです。
日曜日は閉店法により、お店が閉まっているのでお買い物などはできませんが、ライン川沿いを散歩したり、また日帰りでベルギーやオランダへ遊びにも行くこともあります。
<これから留学・海外就職する方にメッセージ>
現地で文化や歴史に直に触れ生活をしながら、実際に使われている生きた言葉を学ぶことは、語学上達の近道になるはずです。
また現地での暮らしや、そこで知り合う人々との繋がりを通して、きっと自分の新しい一面を見つけることができると思います。
これまで「普通」と思っていたことが、特別に思えたり、物の見方も変わってくるでしょう。自分の可能性を広げるためにも、短い期間でも留学されることをお勧めします。